「あんな国は米軍が攻撃して終わらせればいいんだ」
そんな意見、聞いたことないですか?
普通の人が普通に生活をしている。泣いたり笑ったり、飯食ったりクソしたり、仕事疲れたなぁ、酒美味いなぁって言ってる人たちがいる。そういうことは忘れたくない。
ネットだけの「~らしいよ」みたいなウソか本当か分からない情報、「これが真実だ!」と高らかに言い切ってる割には根拠に乏しい情報。
やっぱり自分の目で見てこないとな、と思いました。
2018年の5月30日から6月5日にかけて北朝鮮の旅行ツアーに参加してきました。北京発着の国際列車です。国境越えの手続きや列車乗り換えなども含めると片道約丸一日かかります。
飛行機でも行けますが、列車だと車窓からさまざまな北朝鮮の景色を眺めることが出来る。
僕の場合はきっちり1000ユーロ(約13万円)、12人の旅行客に2人のガイドさんがついています。
北朝鮮って、お金さえ出せば実は普通に行けるんですよ。
今回は首都・平壌市を中心に、ケソン市、サリウォン市にも足を伸ばし、軍事境界線も北側サイドから見てきました。
北朝鮮に外貨を落とすなという意見もあります。どうせ僕が落とす外貨なんか微々たるものです。スマンけど、観光客なんか正直他にもいっぱいいる。年間何万人もいる。
それよりは多くの日本人にとって未知の国に行って、いろいろ見聞きして伝えた方が、大げさですが両国にとって有益だと思いました。
僕が北朝鮮での話をすることで「あぁ、こいつも洗脳されたか」って言う人もいるとは思います。
しかし、少なくとも僕は自分の目で見てきた。行動に完全な自由は無い国かもしれんけど、だけど、見える範囲は自分で見てきた。見えないトコも見る努力もした。
もう一度言いたい。北朝鮮なんて戦争してつぶしてしまえ、と言う人へ。
それは先の大戦で「イカれた日本を止めるために原爆投下は仕方なかった」って言っている人と一緒です。
百聞は一見にしかず。
日本も北朝鮮も、普通の人は普通の人同士、同じ東アジアの空気を吸って生きています。では。
中国サイドから北朝鮮を望む
2017年の米CNNの報道によると、2016年に北朝鮮を訪問した外国人観光客は4000人以上、とされています。この数字に中国人は含まれていません。僕が利用した旅行会社「ヤング・パイオニア・ツアーズ」によると、外国人観光客の大半が中国人だそうです。
北朝鮮は日本と正式な国交はありませんが、実際は世界の約160カ国と国交があります。なおかつ、日本人も旅行社を通して旅行をすることができます。同社によると2018年5月末現在、韓国人と米国人のみが北朝鮮を旅行できません。二重国籍者なら別のパスポートを使って入れます。
とはいえ、北朝鮮と比較的近い関係にある中国国内でさえ「北朝鮮は怖い国」という印象を持たれていることが多いです。情報がないので分からない。情報がないものを人は怖いと感じるのかなと思います。
渡航当時、北京市内の大学に短期間在籍していたのですが、僕が「北朝鮮に行くのでしばらく授業外します」と言うと、先生が「あんな危ない所に行くな」とめちゃめちゃ心配して、ひと悶着起こってしまいました。
同じ民族である韓国でさえ当然きちんとした情報が入ってないようで、渡航前に一番心配していたのは韓国人の友人たちでした。
「道には100mごとに軍人がいて監視の目を光らせている」
実際に行ってみると、公共サービスと名の付きそうな職業(警察、消防、道路工事、交通関係など)に従事する人はみんなそろって軍人のようで、そこらじゅうに軍服を着た人がただただいるだけでした。大半は武器を持っていません。そもそもそういう制服って感じです。
中国国境の大都市・丹東から平壌へ向かう列車
意外となんですが、写真も動画も撮り放題なんですよ。なので僕は常々GoPro(小型カメラ)を回しながら街を歩いたり車窓を眺めたりしていました。
ただし軍人や軍施設、工事現場は撮影禁止です。軍事施設が撮影禁止な国はいくらでもあるので、さほど驚きはありません。
軍人は撮影禁止とされていますが、軍人の制服を着た人はどこもかしこもいるので、映り込むことぐらいは正直ガイドさんも黙認しています。
なんなら、軍人さんとツーショット撮ってた旅行者もいました。
入国時には持ち物のチェックもあります。
列車に乗ったままです。パスポートを回収されて、その間に荷物のチェックがあります。
GPS機能がついた電子機器、250mm以上のレンズ、北朝鮮関係の書籍、聖書やコーランなど宗教関係の書籍が主に持ち込み禁止です。でもなぜか、電子書籍ならオッケーです。
1人あたり1分もかからないぐらい、ささーとチェックして、フランクな会話をしながらおしまいです。
北朝鮮旅行のことを写真や文章の形で無断で発表することはできません。しかし各種SNSやYouTube、ブログなど、ネット上での発表は自由です。
金日成、金正日親子の写真がいろんな所に飾られています。建物の外側とかに大きく。公共施設だったらほぼ確実に肖像画があるんじゃないですかね?左が日成氏、右が正日氏と位置が決まっています。
テレビとかで、正日氏が死亡した時に国民がめちゃめちゃ泣いたりしてた映像あるじゃないですか?あと、正恩氏が国内の工場か何かを視察しに行くと、工員が喜びのあまり飛び跳ねながら駆け寄って手を取ってるみたいな映像も。
あれ、結構マジっぽいんですよ。
国民の大半は結構マジで金親子3代をガチリスペクトで見てる、そんな気がします。
中には絶対、体制に批判的だったり懐疑的だったりする人はいるはずですけど。
平壌市内に(っていうか各都市に)金日成、金正日親子の巨大像があるんですが、人々は何かしらの祝い事や良い事があった時、んー、例えば結婚したときなどはこの像に花を手向け頭を垂れ、報告をするのです。
現代に生まれた日本人の大半にはなかなか理解できないことかもしれませんが、
キリスト教徒が「全ては神のおかげです、アーメン」って感謝したり、イスラム教徒が「アッラーアクバル」と声を届けたり、かつての日本人だって「我々は天皇の民だ、一億玉砕火の玉だ!」って言ってました。
そう考えると、北朝鮮国民が金一家を崇拝している現状は、別に理解がめちゃめちゃ難しいことでもないです。
金正恩氏を意識してファッションに取り入れたであろう人
北朝鮮への旅行は全てガイドさんが付いています。
よく日本では「ガイドという名の監視役」と言われていますが、実際に行ってみるとそれは大きな勘違いだと気付きます。
自国の法律と他国の法律がかなり違うものであると、北朝鮮の人々だって十分認識しています。トラブルを未然に防ぎつつ、しっかり案内することで楽しんでもらうことが目的です。なんか問題が起こった時はガイドさんの責任にもなるわけですから。
むしろ北朝鮮の場合、ガイド付けずに旅行することの方が恐ろしい。知らずにスゴいミスをするよりは全然マシです。
そもそもですよ、12人に対して2人しか当ててない時点で、監視なんて無理です。比較的自由にも動けます。ただ、やっぱ完全に一人では出歩けないですけどね。例えば夜にホテルに着いた後で街を出歩くことは出来ますが、その場合はガイドさんも一緒にいておかなければなりません。
ずっとおしゃべりしながら一緒に旅を楽しんでくれますし、核開発などデリケートと思っていた話題についても、率直に意見を話し合うことが出来ました。
個人的な話も基本的に何を話しても大丈夫です。指導者批判とかは当然ダメだと思いますが、でもそういう話をしようとはあんまり思いませんでした。その人が大事に思っていることを批判するって、別に日本にいても普通はしないじゃないですか?そんな感じです。
あと「ホテルが盗聴されてる説」もよく聞きますが、経験上それは考えにくいと思います。
スパイ行為を防ぐには入国時の審査を徹底した方が早いわけで、何が得られるかも分からないのにやみくもにホテルを盗聴して、何の意味があるのかなと思うのです。だし、多分北朝鮮、そんなことやってる余裕あんまないと思う。
あと、仮に盗聴でも盗撮でもされてたとしましょう。そしたら僕はとっくに一回捕まってます。怪しかったもの、私。ずっとテレビの画面は録画してるわ、窓から街中写真撮ってるわ、ラジオのチューナーいじりまくってるわで。
ガイドに「ホテルが盗聴されてることってある?」って聞いたら、結構マジできょとんとしたリアクションで「なんでそんなこと聞いたの?」っていう返事でした。マジで何言ってるか分かんないんだけど(笑)的な。
盗聴してもメリットないし、陰謀論かな、と。どーせ旅行者は大半の時間を自室以外で過ごします。せめて廊下の防犯カメラがせいぜいでした。
ホテル内の政治ポスターを盗んだとして北朝鮮当局に拘束されて、その後こん睡状態になり死亡した米国人のワームビア氏は、この防犯カメラに映ったことがきっかけで悲劇を迎えてしまいました。
「決められた場所しか見せてもらえない」「政府が見せたいところしか見せてもらえない」という声も聞きます。
それも我々日本人サイドの勘違いが多分に含まれています。別に、行けます。道中は結構何でも見れます。
そもそも、見せる場所があまり無いのです。社会主義国家なので、商業的に盛り上がってる訳でもなく、なので娯楽といった娯楽も少ないので、おのずと行くところが決まってきます。
よく軍事パレードが行われている金日成広場や、平壌の街を一望できる主体思想塔などはもちろんですが、
金日成・正日親子の巨大な像や、社会主義感がマックス出てるモニュメント、各種博物館など、そういったポイントを回ってガイドさんに解説してもらいながら、レストランに行って食事を楽しむ、というような感じです。夜は適当にみんなでビール飲んでーみたいな。
「行くところないんだろうなー」と思ったきっかけは、国立図書館が日程に組まれていたことです。「なんで北朝鮮まで行って図書館来てるんだ!」と心の底から思いました。
職員の方に「ここでみんな勉強を頑張っています」という感じで紹介された時は、なんだこりゃと思いましたが、
視聴覚室に設置されていたラジカセがめちゃめちゃレトロだったり、日本語の本も置いてあったりと、これはこれで楽しい発見でした。
他に地方都市に行った時は、ユネスコに登録されてる歴史的建造物なども見て回りました。
ちなみに団体ではなく個人ツアーで行けば、代理店や現地旅行社と相談して好きなように日程を組めます。これまた意外ですが、基本的に国中どこでも行くことができるそうです。ガチガチの田舎でホームステイも出来るとのことです。
これまたよく聞く言説なのですが「平壌は全てが作られた都市。外国人の目に映るものは全てニセモノだ」と。約250万人が暮らすとされる平壌。そんなことが果たして可能なのでしょうか。
今回のツアーは6月1日のこどもの日に合わせたものでした。この日は子どもが王様で、親は子どもを喜ばせようと大忙しだそうです。子どもたちが大きな公園の広場で競技したりおゆうぎしたりする行事が催されていました。
別に何の変哲も無い、子どもたちがスポーツやゲームを楽しみ、ご褒美にプレゼントをもらい、親は子を応援しながら写真を撮っている、よくある素敵な家族の光景が広がっていました。
一つ言えますが「これがフェイクなはずがない」
子どもたちがワーワーやってる笑顔に、フェイクもクソもあるか、と。
もしかしたら「この行事自体が外国人観光客に見せるために開催されているんだろう」という指摘もあるかもしれません。
でもそれ、あんま意味ないと思うんですよね。発信力ないし。そもそも外国語表記なんか一つもないし。毎年やってるだろうし。だとしたら子どもたちへのご褒美とか用意しないし。
現に現場の様子がテレビニュースなってたけど、外国人の姿ではなく子どもたちが楽しんでる様子だけを簡素に伝えた「季節の話題物」だった。
仮にこれらが、ひいては平壌が本当に「外向けに作られた都市」だとしましょう。こんなものを本当に作れる国だったら、北朝鮮の国力はとっくにアメリカ抜いてると思います。
まぁ、分からないですけど。もしかしたら平壌は見栄えがいいように設計されているかもしれません。国内放送でもしきりに「われらが偉大なる首都・平壌」みたいに連呼していますし、最重要ポジションですからね。明らかに他の都市とは突出して都会だし。ビル群の見た目は。
あとでもやっぱ「貧乏な北朝鮮」も余裕で見れるんですよ。
街で一番高い「主体思想塔」っていうタワーがあるんですが、そこから街が一望できます。そしたらスラムっぽい所も簡単に見れるんです。
列車で移動してると、めちゃめちゃ貧乏な感じの「戦前の日本ってこんな感じだったんだろうなー」っていう農村と、そこに住むみなさんの姿も簡単に見れるんです。
案外、何も隠れてなかったです。隠したそうな所。
よく分からん。
実は外国人(地元の人含め)には隠されてる場所もあるかもしれんし、
だけど日本人が思うほど何もかもが隠されてる訳ではない。
そういうことは言えます。
なんと北朝鮮の人々はマレーシアで金正男氏が暗殺されたことを知らないそうです。
その辺の徹底ぶり、スゴいですよね。
戦時下の日本政府が原爆投下をしばらく国民に知らせないようにしたことや、中国政府が天安門事件を国民に伏せていること(普通にみんな知ってるけど)などと重なります。
今回のツアーの一環で、外国語図書屋さんにも寄ったんですけど、そこで買った「金正恩逸話集」ってのの日本語版が面白かったので購入しました。
前書きからしてスゴいんですよ。
「今国際社会は(中略)金正恩同士を『二手、三手、それ以上の先を見越して万事を処理する高い実力を備えた指導者』『人民愛の政治をもって民心を捉える指導者』などと賞賛している」
逆、逆!!
ちなみに僕らが泊まったホテルは、朝鮮中央テレビと、中国中央電子台が3ch分、アルジャジーラの計5chが受信できました。ただし、外国人用の宿泊フロアだけ国際放送を受信できるらしく、北朝鮮の人はやっぱり朝鮮中央テレビしか観れないそうです。
インターネットは国内のネットワークだけが使えるそうで、国産スマホメーカー「平壌」「アリラン」がある程度普及しています。(写真は「平壌」)
そういう中でも、おそらく一般の中産階級の中でトップレベルの情報強者とも言えそうなのが、現地のツアーガイドです。彼らは外国人から直接いろんな情報を聞くことができます。
例えば世界的に知名度があり、韓国語(朝鮮語)で歌われているPSYの「カンナムスタイル」については「直接聴いた事はないけど、旅行者から話は聞いた」と言っていました。
金正男氏がマレーシアで殺害された件も、もしかしたら彼ら彼女らなら知っているのかもしれません。
前述の図書館に行ったとき、子ども向けの日本語図書を借りている68歳の男性がいました。話しかけてみると、彼は10歳まで日本に住んでいて、その後帰国したそうです。
地域の子どもたちのために教材なんかを作ってあげるのが好きだそうで、小学生理科の本を借りていました。
1910年から1945年まで朝鮮半島は日本の植民地だったので、その影響もあって日本語を話す人がちらほらいます。
日本語を勉強したいという人もいます。
今回のガイドを担当してくれたハンさん(21)は英語バリバリですが(マジでバリバリ。留学してないのにどうやってこのレベルまで持っていったの?ってレベル)、ゆくゆくは日本語も勉強したいと言っていました。文法も単語も似ていて簡単だから、というのも理由の一つです。
さらに、日本製品もよく見かけます。
レストラン行ったらそこのトイレはTOTO製品だったし、結構POKKAのコーヒーとかカルピスとか普通に売られてるんですよ。コスメ系とか女性用品とかもありました。アサヒビールも列車内で飲みました。
中国経由で物自体は入ってきてると思うんですよね。なので意外と、商品パッケージでも日本語はよく見ます。
前述のハンさんと核開発について話をしました。彼女は「こうやって率直な意見交換が出来るのはうれしい」と話していました。
ハンさんの意見としては、
今回、北朝鮮があれだけ推し進めていた核開発を止めたことについて
「そもそも党と国民は一心同体みたいなものだから、党が決めたことであればそれは歓迎する」という答えでした。「平和に向けてとても良いことだと思う」と。
安倍政権が北朝鮮に対して強行姿勢を見せていることに対しては、
「大きな国に圧力をかけられたら逆にナーバスになって守りを固めてしまうと思う。人間関係でもそう。あれやれこれやれと言われて、はいはい、とは従わないと思う」
「大国に挟まれているからこそ、核で抑止力を保たないといけなかった。小さい国だから仕方がないし、(核を無くすよう迫るのは)不公平。誰も戦争なんてしたくない」
収容所の存在については
「そういう場所があるのは分かる。再教育の施設。だけど具体的にどこにあって、何がされてるのかはよく分からない」
収容所では死刑もあるはずだが、どう思う?の質問に対しては
「あるかもしれないけど、うーん、分からない」とのことでした。あまりその辺は自国民にもオープンにされていないようでした。
社会主義国家なので、教育、医療、住まいなどは無料です。ある程度の食べ物も無料で、交通機関はバスも地下鉄も一律料金、日本円にして1円以下です。地下鉄は確か、3両編成とかそのぐらいだったと思います。思ったよりは小さかった。
自家用車はほとんど通っていません。なので、信号もあまりありません。代わりに、交通整理のお姉さんがロボットのような動きで信号の役目を果たしています。
街自体は高層マンションやオフィスビルチックなものが多く、見た目の都会感はあります。
なんですけど、看板とかはあんまりなくて殺風景です。店の数が少ないので、街の見た目の割には通りが賑わってる、ということもありません。
人通りはそんなに多くはないですが、朝夕のラッシュ時は人々がズラーと歩いている様子にはよく出くわします。
レストランやバーみたいな場所もありますが、客の半分かそれ以上は外国人の旅行客であることが多かったです。それでも仕事を終えてお疲れ様ビールを飲んでる地元の人はいます。酒場の数自体が少ないので、人気がある店には長い行列が出来ます。
川辺のちょっとした広場では、若い人たちが軍事パレードの練習をしていました(その動画を撮れんかったことが今回一番悔しい)。胸に隊列位置を示す番号をつけて、8人一組ぐらいで一列になって「あれぇ~、もう1回!」みたいな感じで練習してました。あの軍事パレード、やっぱ努力の成果なんだなぁと思いました。
農村はめちゃめちゃ田舎です。インドやアフリカの農村にも行ったことがありますが、それと同じぐらい田舎です。舗装路はほぼ無いと考えていいですし、車もほぼ見ません。車を見ないという意味ではインドやアフリカを超えたかもしれません。中国からの列車が北朝鮮国内に入ってから平壌に着くまで5、6時間はあったと思いますが、ずっと同じような田園風景でした。
スゴかったです。タイムスリップしたみたいで。
おそらくやることもないから、ヒマな人や休憩している人は本当にただひたすら座ってるだけだし、それか輪っかになっておしゃべりしたりしています。
自分の祖父母の小さかったころって、きっとこんな感じだったんだろうなーと。
国境一つ越えただけで全然違うんですよ。スゴいですやっぱ、国境って。
田園風景が続くと、たまーにちょっとした建物群があって、ごくたまーに町があって、また田園風景みたいな。
電線は伸びているので、電気はあるのだと思いますが、どのぐらい供給されているのかは分かりません。
今回見た限りの北朝鮮では、
基本的にずっと田舎で、平壌だけいきなりドンと都会になる、という印象です。
朝鮮半島南北分断の象徴ともいえる板門店。軍事境界線上にある土地の地名です。
両国の兵士が向かい合ってものものしい場所なんだろうなぁと思っていたら、意外な光景が広がっていました。
観光客だらけ!
お土産屋もあるし、のんきにアイスクリーム屋もあります。
2018年4月に南北両首脳が訪れて手を取り合って超えた境界線があるのが、共同警備区域です。
共同警備区域にいたるまで途中二度のセキュリティーチェックがありました。おそらく、最初のチェックが非武装中立地帯(南北へ各2km)に入るときで、二度目のチェックが共同警備区域に入るときだと思います。
中立地帯にはなんと田畑もあり、農業が営まれていました。この中立地帯にはガイドいわく約200家庭が住んでいるとのこと。おそらく北側だけの数字だとは思います。
北側は常に兵士がいるそうですが、南側は「たまに兵士いるし、いない時も多い」(旅行会社スタッフ)。この時は兵士はいなくて、監視カメラのみでした。
北朝鮮側のガイド「南の人はクーラー効いたトコで座って、楽に仕事してるかも笑」